トップアスリートの論理と人間の進化を比較!我々の適切な身体の作り方とは
1.トップアスリートの論理と認知革命で起きた身体の変化
先日のblogから抜粋します。
ご覧になられてないかたはコチラより↓
http://ameblo.jp/hatudai-global/entry-12308286419.html
イチロー選手
・生まれ持った身体のバランスを大事にする
・筋肉を鍛えすぎると腱や関節に負担がかかる
・ウエイトトレーニングの機会を減らすとスイングスピードが速くなる
ダルビッシュ選手
・トラやライオンに立ち向かうためには、
我々シマウマがウエイトトレーニングをして筋力をアップしなくてはならない。
・最高球速が出て、MLBのバッターがストレートに振り遅れてる
・力を入れなくても球速が出る
この二人のトップアスリートの言葉と、
ここまで小職のblogで紹介したユヴァル・ノア・ハラリ氏の言葉を比べてみましょう。
※250万年前の認知革命にて
歩行動作を四足歩行から二足歩行へ変化し、前足が手となり、
歩行動作以外の仕事をこなし始めたのが250万年前。
それにより様々な変化あった。
大きな脳は身体に大きな消耗を強いその結果、
・上腕二頭筋の発達を中枢神経系の発達に回した
・腰痛と肩こりに苦しむことになった
・赤ん坊が未発達な段階で出産を迎えるようになり出産リスクが高くなった
このようなことを記載させていただきました。
2.イチロー選手論理と人間進化の過程はマッチング
日本球界に限らず、様々なスポーツで「身体を大きくする」ということが取り上げられ、
イチロー選手はそれに対してナンセンスと答えてます。
イチロー選手自身も身体を大きくするトレーニングを数年行い、
身をもっての経験談なので非常に説得力があります。
自主トレ・キャンプ ⇒ ウエイトトレーニング ⇒ 筋肥大
シーズンイン ⇒ トレーニング時間が欠如 ⇒ 筋肉がスリムup
その結果、シーズンが過ぎるにつれて身体の「キレ」が増しスイングスピードが向上し、
成績もそれに比例していく。
野球のスイングに限らず、背骨の回転は運動に不可欠な要素です。
歩く・走る・蹴る・飛ぶ・投げる・かわす等などの基本的動作から、
クロール・背泳ぎ・ピッチング・バッティング・自転車・バレーボール・
バスケットボール・サッカーなど挙げれきりがありません。
これが上腕二頭筋・大胸筋・三角筋・僧帽筋・腹直筋・大殿筋など、
遅筋繊維が多く含まる筋肉を鍛えすぎると、
それらが背骨の回転を邪魔してしまい運動パフォーマンスに影響を及ぼしてしまうのです。
特に上腕二頭筋と大胸筋と腹直筋の筋収縮が強い状態で回転動作をすると、
背骨で回ることなく、お腹で回転動作を行い、回転スピードが下がるだけではなく、
腱・関節・骨に負荷がかかり故障に直結してまう。
そして、これが人間の進化の過程と照らし合わせると、マッチングしてくるので面白い。
四足歩行から二足歩行になる際、
上腕二頭筋の発達(遅筋繊維の多い筋肉の発達)を中枢神経系に回したということ。
それはつまり、大脳と脊柱である中枢神経系の発達を即すためには、
上腕二頭筋の発達を止めなければならなかったということ。
筋肉は筋肉自体がどう動くかを知らず、脳がその動作を知っているので、
個々の筋肉を鍛えても、スムーズな動きは習得できない。
そのため、人間らしいスムーズな動きを習得するためには、
個々の筋肉ではなく中枢神経系のトレーニングが必要ということである。
そのためには、らせん的・対角線的・回旋的の複雑な動きを一貫して働き続け、
脳にその複雑な動きを繰り返し教え、スムーズな動きを習得した結果、
背骨の回転スピードが上がり運動パフォーマンスを向上することができる。
ウエイトトレーニングはこのらせん的・対角線的・回旋的動作はなく、
屈曲と伸展を繰り返す直線的な運動なので人間らしいスムーズな動きではなく、
ロボットのようなカクカクした動きに近い。
したがって、下記のように考えられる。
中枢神経系の発達ではなく、二頭筋の発達
↓
腰痛・肩こりが増加
↓
人間の進化の過程に逆行
また、女性の身体の負担を減らすため、
できるだけ赤ん坊の身体を小さい状態で産めるように進化をしてきた人類。
もちろん脳が大きくなるのを恐れての事ですが、身体を大きくすると、
女性の身体に負担がかかることは間違いないので、
そこからも身体を大きくすることは、進化の過程に逆行していると考えられるでしょう。
3.トップアスリートにはウエイトトレーニングが必要かもしれない
そこで、ダルビッシュ選手の論理を見てみると、
更なる進化を即すにはウエイトトレーニングをして身体を大きくすることが必要。
その結果、球速も速くなり、MLBのバッターがストレートに振り遅れるようになった。
これは紛れもない事実です。
人間の動きの中で、らせん的・対角線的・回旋的動作は屈曲・伸展動作があってこそ
習得できる動作である。
したがって、屈曲・伸展の直線的運動も不必要とは言えない。
例えば、お年よりに対し複雑な動きの習得よりも、
簡単な動作(直線的動作)からスタートして習得度によって複雑な動作に切り替えていく。
また、衝撃力を出すためにも質量は必要である。
ただ、ダルビッシュ選手自身、肘のオペも行い故障のリスクも高くなることは否めない。
上腕二頭筋の発達は肘の内側側副靭帯に対し、多大な影響を与える。
ニューヨークヤンキース所属の田中将大選手、
現ソフトバンクホークスの松坂大輔選手も同様の故障で悩まされていた。
そして次第に好不調の波も激しくなっているように思える。
この辺りの課題をどうクリアしていくのか、今後の展開を観察していきたい。
また小職がそのような超一流のアスリートと、セッションできるよう日々研究し、
仮説が正解か不正解か検証できるようになれば幸いと考える。
4.一般人にウエイトトレーニングは必要なの?
上記のことから、トップアスリートの論理と、人間の進化の過程を照らし合わせると、
筋肉単体で動かす二頭筋を発達させるトレーニングは、
トップアスリートレベルになると多少、必要になるのかもしれません。
しかし、我々一般人やアマチュアスポーツを日常としている方々には、
過度に直線的運動(ウエイトトレーニング)を行うことにより
下記のことが起こることは間違いないでしょう。
①背骨が筋肉に圧迫される
②動きがロボットみたいになる
③中枢神経系の働きである、inputとoutputの情報伝達が鈍化
④肩こりや腰痛のリスクが増加
⑤出産リスクの増加
これが1万2千年以前、狩猟民族が忘れていなかった、
四足歩行の身体の動かし方を習得すべき理由である。
小職は小・中・高・大学生のスポーツ選手の身体作りの機会をいただいております。
その経験則と史実を照らし合わせても確信めいたものがあります。
よく「センスのある選手、ない選手」と表現されることがありますが、
その「センス」を消しているのが二頭筋・大胸筋・三角筋・腹直筋・大殿筋の発達なのかも
しれません。
人間の進化の過程に、今後のセンスある選手を発掘する方法、
新たなるダイエット方法、健康促進方法が隠されているように思えます。
四足歩行の身体の動かし方とウエイトトレーニングをバランス良く行うことで、
トップアスリートの肉体に近づくかもしれません。
イチロー選手も言うように、何事もバランスを大事にしましょうね。
0コメント