最短で身体作りを行う7つの鍵、2つ目の鍵は『姿勢』

1.ロシア選手は姿勢が高いのは良いの、悪いの?


先日のグラチャンバレーを見ていても、世界の選手は背が高いなと皆さん感じますよね。


ロシア・中国には2m近い選手が多く揃えられて、

175cm前後の日本選手がどう立ち向かっていくのかが焦点でした。


試合のレポートは他の記事に譲ります。


本日のテーマは最短で身体作りを行う7つの鍵の、

2つめの鍵である「姿勢」と関連する話題を踏まえ考えていきましょう。


ロシアのオポジットである、ナタリア・ゴンチャロワ選手は身長194cmあります。


その選手が試合中、何かしらの場面で膝屈曲・股関節屈曲し

10cm姿勢を低くするとしましょう。


日本選手の正リベロである井上琴絵選手の身長は161cm。


ナタリア・ゴンチャロワ選手と33cmの差とは驚愕です。


その井上選手が同じ場面で仕事をする際に、

膝屈曲・股関節屈曲した場合20cmも低くなっているイメージです。


 ※相手のボールをレシーブしセッターに返球する場面


ゴンチャロワ選手 ⇒ 膝屈曲・股関節屈曲 ⇒ 194cm-10cm = 184cm


井上選手 ⇒ 膝屈曲・股関節屈曲 ⇒ 161cm-20cm = 141cm


184cm-141cm = 43cm 

(推定ですので正確ではありません)


通常の立位の姿勢での差は33cmですが、

何かしら仕事をする際には更に10cmの差が出てくるのです。


これはボールを処理する前の、ボールを待っている段階である「構え」からも、

その差を感じます。


とにかく低く構ることを良しとして指導をしてきた、日本バレー界の結晶です。


 ・どちらが身体に負担がかかるか

 ・どちらが運動効率が上げるのか

 ・どちらが衝撃力を生むのか


答えは明白です。


2.アスリートに限らず、姿勢を高くし疲れづらい身体を獲得


ただでさえ、我々人間の脳は重いのです。


重い頭部を、S字にカーブを描いている背骨と骨盤でバランスよく支えているので、

首・肩・足腰に負担がかからなく、運動パフォーマンスも向上するのです。


小職のblog、

「農業革命が起きた1万2千年前以前の身体作りで、ダイエット効果も期待」

から参考にしてください。

 → http://ameblo.jp/hatudai-global/entry-12307261858.html


これは普段の立位の姿勢や、歩行動作でも同じことが言えます。


小職は173cmあります。


ただ立っているだけの状態で、できるだけ姿勢を高くして立つのか。


歩いている際に、できる限り高い姿勢を保ちながら歩くのか。


それに応じて消費エネルギーが変化してきます。


姿勢を高くした方が消費エネルギーを最小限に抑えられるので、

食べる量も減らすことができますし、汗をかく量を抑えられるのです。


ダイエットを志す方は、ここは押さえていただきたい。


デスクワークの際に坐骨結節(座っている際に椅子に付いてるお尻の骨)の前側に

重心をのせ、背骨と骨盤を立たすことにより姿勢を高くできれば、

日常パソコン作業において首こり・肩こり・腰痛に対する不安は軽減できます。


しかし、疲労蓄積してしまうと、坐骨結節の後ろ側に重心が移行し、

背骨と股関節がおれ、頭部が前に出て猫背の状態になり、

首こり・肩こり・腰痛を併発してしまう。


日々の習慣で簡単に予防できる症状があり、その手法が「姿勢の維持」なのです。


患者様の声の中で、健康診断に行くと昨年より身長が伸びてました

という嬉しいお話しをいただきます。


メンテナンスとストレッチにより姿勢が高い状態を維持でき、

関節のつまりが改善し、身長が伸びたのです。

正確にいうと、縮んでいた身長が元に戻っただけですけどね。


相当な猫背をお持ちのかたでしたが、過去最高4cm伸びたという方がいらっしゃいました。


皆さんの持たれている本来の身長は今、最適ですか?


※key word

 ・姿勢を高くすると消費エネルギー削減

 ・姿勢の維持は首こり・肩こり・腰痛の予防



3.デスクワークも、姿勢を高くすることが腰痛防止に


椅子に座っている際に、反転するとしましょう。


簡単に言うと、後ろを振り向く動作です。


その際に姿勢を崩して(低くして)反転すると、胸椎(T1~12)で回転するのではなく、

腰部で回転することになります。


昨日の記事でもありましたが、5度しか回転できない腰椎を回転させる訳ですから、

腰痛になるの当たり前。


ましてや、通常の反転動作より予測不可能なバレーボールのレシーブを

想像してみてください。


身長194cmのナタリア・ゴンチャロワ選手が、股関節と膝を過度に屈曲し

反転動作を繰り返すと、動きが遅くなるばかりではなく、

あっという間に身体に負荷がかかり、故障して動けなるのが想像できます。


※key word

 ・胸椎を回転させるには姿勢を高く


4.女性は股関節内旋の可動域を獲得し、姿勢を高くすることが重要


バスケットボールのディフェンスの構えを想像してみてください。


低い姿勢でサイドステップの練習をし、反転してサイドステップ。


体重を支えるために、殿筋群・大腿四頭筋が過度に発達して

股関節の動きを制限し故障のリスクを高める。


腰痛・膝痛・足首痛が多いでしょう。


女性は骨盤の構造上、両股関節を内旋させる可動域が男性より広いです。


しかし、バスケット女子は殿筋群・大腿四頭筋の過度の発達により、

正常な可動域を持たれてない方が多くいらっしゃいます。


学生の時の練習を聞くと、「とにかく低く姿勢を維持する練習を行いました。」


はい、そうですよね。


女性が股関節内旋の可動域を獲得していないと、

運動障害では済まず、子宮や卵巣の活動に影響を及ぼし、


 ・生理痛が酷くなる

 ・その際に腰痛が酷くなる

 ・女性疾患のリスクが高くなる


とも言われております。


姿勢を高くした状態を保ち、股関節の外・内旋の可動域を獲得するのは

女性にとっては必須項目です。


そもそも、トップモデルの方々は姿勢が高いです。


ダイエットの第2段階は姿勢を高くすることと言っても過言ではありません。


※key word

 ・大殿筋と大腿四頭筋の過度な発達は股関節の可動域を制限

 ・女性は股関節の内旋の可動域を獲得すべき

 ・トップモデルは姿勢が高い



5.低い姿勢を保つのではなく、低い姿勢になれることが必要


本来持っている皆さんの身長は、想像している以上に高いです。


それは1cmなのか、0.1cmなのか、0.01cmなのか。


少しでも高く姿勢を保てるようにすると、

疲労蓄積の回避・故障リスクの軽減・運動パフォーマンスの向上が獲得できます。


ただ、運動の場面でも生活の場面においても低くなることはあります。


低い姿勢を維持するトレーニングではなく、高い姿勢から低い姿勢に重心を移動でき、

尚且つ高い姿勢に重心を戻すことができるトレーニングが必要です。


地面に落ちてる物を拾うとき、姿勢は必ず低くなります。


その際に、物を拾う低さで静止するのではなく、

拾った姿勢からできる限り高い姿勢に戻ることをイメージしてください。


ピッチング動作・バッティング動作にしても同じことが言えます。


そのために先ずは、皆さんが持たれている身長の中で

「できる限り姿勢を高くすること」が必要になります。


それが最短で身体作りを行う7つの鍵、2つ目の鍵は『姿勢』なのです。


※key word

 ・高く姿勢を保つと、運動パフォーマンス向上

 ・高い姿勢から低い姿勢に行き、高い姿勢に戻れることが必要


#バスケットボール #バレーボール #中国 #世界 #姿勢の維持 #股関節屈曲

”スゴイ先生” 石川貴之 オフィシャルサイト

トップレベルのコンディショニングエキスパートが集うサロン<カラダラボ>の代表。 自身のコンディショニング技術の集大成とも言える、「ゼロ・グラヴィティ理論」で 世の中の間違ったトレーニング方法やカラダづくりを、正そうとしている。

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