全部知れる、睡眠と運動の重要性
睡眠の働き
人は誰でも睡眠をとっています。
さて、どれくらいの睡眠時間が心も体も健康でいられるために必要なのでしょうか。
みなさんは普段どれくらいの睡眠時間を確保できていますか??
年齢別の理想の睡眠時間はこのように言われています。
年齢 理想の睡眠時間
小学生 9‐11時間
中高生 8‐10時間
成人(20-60代) 7‐9時間
1970年代の日本の小学生の平均睡眠時間は、9時間23分でした。
その当時のほとんどの子どもは、あたりまえのように午後8時には寝ていました。
ところが現在、子どもたちの入眠時間がどんどん遅くなっています。
なんと驚くことに、現在の日本の小学生は8時間ほどしか寝ていません。
これは世界でも最短の睡眠時間です。
小学生がこの睡眠時間ではとても足りません。
なので、朝起きられない、学校で眠い、という問題が起こっているのです。
夕方や夜になると目がさえて、夜ふかしになるという悪循環に陥ります。
大人も睡眠をとることは大切ですが、
特に子供たちの成長には心身ともに大きく影響を及ぼします。
入眠時間が遅くなっている理由には塾や習い事をする子供が増えていることや、
共働きの両親が増えてきている現代の社会背景が影響していると考えられます。
最低限の睡眠時間がとれるような習い事の数にしたり、
両親が子供たちに早く寝るように声がけをするなどの工夫をしてみてください。
では、なぜ睡眠は心身の健康に関係してくるのでしょう。
睡眠をとることで、体を休息させ、心身の疲労を回復させています。
深い睡眠時に分泌される成長ホルモンにより、体を作り、
免疫力を高めて病気にかかりにくくしています。
睡眠は背を伸ばすために最も重要な働きをしています。
子どもの骨にはきちっと固まっていない軟骨が多く含まれていますが、
成長ホルモンは、この成長途中の軟骨の部分に働きかけ、
しっかりとした骨に変えていく働きをしているのです。
また成長ホルモンには、代謝を促進し、体の中の細胞をリニューアルする働きもあります。
その結果、日々体を新鮮な状態に保つことができ、
病気にかかりにくい身体を作ることができるのです。
ですから成長ホルモンは大人にとっても、とても大切なホルモンなのです。
他にも成長ホルモンはその日に学んだことを頭で整理し、記憶させる役割があります。
なので、心と頭を育てるためにも睡眠は重要なのです。
睡眠と運動の関係性
睡眠と運動には相関関係があります。運動をすることによって、
質の良い睡眠がとることが可能になります。
また、睡眠をとることで身体にかかるストレス・疲労を取り除くことができるので、
さらに効果的に体を動かすことができるのです。
脳にかかるストレスも取り除いてくれるので、メンタルヘルスの向上にもつながります。
運動とは何かと考えたときに、
筋肉が身体を動かしていると思っている方がいるのではないでしょうか。
これは間違いなのです!!
確かに動いているのは腕や足などの筋肉ですが、
筋肉が動きそのものを記憶しているわけではありません。
脳によって記憶された動きを表現しているものが筋肉なのです。
なので、睡眠で筋肉などの身体の疲労をとることも大事ですが、
それよりも脳を休ませることが大切なのです。
睡眠によってその日におこなった運動の動きを脳で整理し、
記憶されていくことが運動パフォーマンス向上につながると考えてよいでしょう。
このように、睡眠によって身体と脳を休息させることは、運動に必要不可欠なのです。
睡眠不足によって引き起こされる問題
では、睡眠不足に陥ることでどんな影響がでてくるのでしょうか。
睡眠不足は下記の症状が代表的なものとして挙げられています。
・集中力の欠如
・免疫力低下
・成長ホルモンの分泌異常
・アイデア創出の欠如
・ストレス増大
・うつリスクの増加
・がん細胞を殺すNK細胞の活動力低下
睡眠不足になりがちの方で思い当たる症状はあったでしょうか?
特に成長ホルモンの分泌異常は健康に影響します。
夜ふかしによる成長ホルモン分泌不足は、免疫力を落とし、
老化を早め、寿命を縮めてしまうのです。
背を伸ばすためだけでなく健やかな身体でいるために、
しっかり成長ホルモンを分泌させることが大切です。
私も大学時代は夜更かしをし、睡眠時間を削って、課題を終わらせたり、
テスト勉強をしていたり、
ということがありました。
しかし、睡眠時間を削ってよかったと思うことはありませんでした。
次の日の授業で居眠りをしてしまうことがあったり、集中力が続かなかったり、
勉強がはかどりませんでした。
また、何日間も短い睡眠時間で生活していると、体調を崩し学校を休みました。
これらの症状はまさに上記に書かれているものばかりです。
このような生活を続けていたら、心身ともに不健康になっていくと思い、
夜更かしをやめました。
そして最低7時間の睡眠時間の確保をし続けた結果、
生活サイクルがしっかりと作られ、勉強効率をあげることができたのです。
思い当たる症状があった方はぜひ早めの就寝を心がけてみてください。
それによって仕事や勉強効率が上がったり、体調が改善されたり、
心身共に健康な状態へと戻っていくことでしょう。
睡眠不足は運動パフォーマンスを低下
では、運動面では睡眠不足はどのように影響してくるのでしょうか。
まず考えられることは、疲労感が取れていないため、100%の力が次の日に発揮されません。
十分な睡眠をとれているときと同じような身体の使い方ができないため、
さらなる疲労が起こることが考えられます。
疲労により、姿勢が悪くなり、パフォーマンスを最大限に発揮する姿勢をとれなくなります。
それによって、身体を正常に動かせず、怪我をしてしまう可能性が上がります。
次に、脳での整理がきちんとできていないので、練習した技術が身に付きません。
脳が正しい指令を筋肉に伝えることが出来ず、身体を動かすことができません。
そのため、身体の疲労のせいではなく、脳の指令不足のせいで怪我をすることもあります。
また、脳の疲労がとれていないため、判断力が落ち、ミスが増えてしまいます。
そのため、新しい動きを記憶し、身に付けることも難しいでしょう。
このように身体的にも、脳的にも機能せず、
何度練習したとしても運動パフォーマンスは向上できないのです。
運動をされている方も、そうでない方も、子供でも、大人でも、
きちんと睡眠時間をとることは身体も心も健康でいるために
一番大切なことなのではないかと思います。
この機会にぜひ睡眠の大切さを再認識してもらえたら嬉しいです。
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