春に養生すべき内臓~肝臓編~
まだまだ寒い日が続きますが、だんだん暖かくなり、季節は春へと変わってきます。
季節が変わると、身体に起こる症状も変わってくるのです。
春は身体的・精神的に不安定な状態になりやすい季節といわれています。
特に、自律神経系の病気には注意しなければなりません。
近頃では花粉の症状に悩ませられる方も多くなってきています。
去年まで花粉症ではなかった方も、ストレスや体力の低下などから
突然発症することもあるのです。
身体的疲労はもちろん、精神面でもストレスをためないように気をつける必要があります。
東洋医学において、春は『肝』の気がたかぶりやすい季節といわれ、
『肝』機能を補養・養成することがとても大切になります。
【西洋医学としての肝臓の働き】
・代謝
・胆汁の生成・分泌
・解毒
これらが一般的に皆さんの知っている肝臓の働きかと思います。
【東洋医学としての肝の働き】
・血液の貯蔵、配給
・全身への血液量の調整
・気の流れの調節
これらの機能がしっかり働かないことで、以下のような問題が引き起ります。
・目のかすみ、眼精疲労、充血
・頭痛
・イライラ
・不眠症
・情緒不安定
・血圧が上がる
また、『肝』はホルモンバランスと関係が深いので、
これからの季節に女性は生理不順がとても起こりやすくなります。
日々の不摂生が知らない間に皆さんの肝機能を低下させているかもしれません!
生活習慣を少し振り返ってみてください…
・ストレス
・睡眠不足
・大食い
・飲酒
このような生活習慣が肝臓への負担を大きくしています。
まず、皆さんの多くが肝臓の役割として思い浮かぶのは、
有害物質を『解毒』する機能ではないでしょうか?
過剰な量のアルコールを摂取したとき、肝臓が働き、解毒作業を行います。
体内に入ったアルコールは肝臓で分解され、
アセトアルデヒドと呼ばれる有害物質に変わります。
お酒を飲んで顔が赤くなったり、動機や吐き気、頭痛を感じたりすることはありませんか?
実はこのアセトアルデヒドが原因と言われています。
ALDH(アルデヒド脱水素酵素)という酵素があります。
これはアルコールが分解される際にできるアセトアルデヒドを分解する酵素です。
アセトアルデヒドは主にこのALDHによって、
肝臓内で酢酸、二酸化炭素、水などの無害物質に分解され、
尿や汗として体外に排出されます。
しかし、アセトアルデヒドがALDHによってスムーズに分解されないと、
体内に有害物質が蓄積されてしまうのです。
皆さん1度は悪酔いをしたことがあるかと思いますが、
この辛い悪酔いの原因が分解されず体内に蓄積されたアセトアルデヒドなのです。
お酒を飲まない方、「私は大丈夫!」と思っていませんか?
実はお酒を飲まない方も注意が必要です。
解毒だけではない、重要な肝臓の役割を知っていますか?
あまり知られていませんが、肝臓には糖や脂肪などの食べ物から吸収した栄養素を
エネルギーに変える『代謝機能』があります。
なので、お酒をあまり飲まない方でも脂っこいものや甘いお菓子、肉、小麦粉類などを
たくさん食べる方は要注意です!
このような食品を多く食べる方の肝臓は、
食品の栄養素をエネルギーに変えようと必死で働きます。
肝臓が休むことなく働くことで、肝機能が疲労してしまい、
機能が低下してしまうことがあるのです。
肝機能が低下すると、糖や脂肪などの代謝がスムーズに行えなくなり、
高血糖や脂質異常症になりやすくなります。
このように気づかないうちに肝臓にかなりの負担をかけてしまっているのです。
重要な役割を持つ肝臓の機能を守るためにも、
生活習慣を少し見直してみることをオススメします。
【肝細胞を修復してくれる食材】
・貝類(シジミ、牡蠣)
・レバー
・乳製品
・卵
・大豆製品
・キノコ類
・ほうれん草
・トマト
これらのタンパク質や野菜は疲労した肝臓を助けてくれる食材です。
お酒の飲みすぎや不摂生な食生活をしてしまっている方は、
これらの食材を積極的に摂取し、肝臓を労わってあげましょう。
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