ゼロ・グラヴィティ理論 - 理論編③ -

今日は娘が大ハマりしている、アニメ『鬼滅の刃』のグッツ購入で秋葉原へ。

相変わらずアキバは混沌としていて、「メイド」「萌え」「アイドル」「ゲーム」と、オタクの街が繰り広げられ、正に「カオス」という言葉がふさわしい。

耳に入ってくる用語は全く理解できず、「ここ日本だっけ?」と、正月二日目にしてアキバに意識を吹っ飛ばされている石川です。


三夜連続でお届けしているゼロ・グラヴィティ理論ですが、いよいよ最終日を迎えました。

スタッフからの忠告を守らず、毎晩ヘベレケになりながらも継続できているのは、「思いが強い」のか、それとも「暇人」なのか判断がつかぬところですが(おそらく暇人の比率が高い...汗)、本日もお届けいたしますね。

最終日は先に、本文をお楽しみください。(*^^*)





--- 本文 ---


農業革命で考える「賃貸派」と「持ち家派」

人類は250万年にわたり、植物を採取し、動物を狩って食料としてきました。これらは家畜ではなく、人間の介在なしに暮らし、繁殖していた動物です。

人間は現代のように一つの場所に定住することなく、遊牧民のように移住しながら過ごしていました。食料を求め、住む土地を変えていたからです。

今の私たちは、何千万円もの家を購入し、家族というコミュニティーが一つの場所に定住します。

ローンを組むため、定職につき、それに縛られ生活しています。万が一の場合には団信保険制度が適用されます。

遊牧民から定住することを選択する鍵になるのが、「農業革命」なのです。

1万2000年前に、いくつかの動植物種の生命を操作しました。人間は1日のほぼ全ての時間と労力を農業に傾け始めました。

朝日が昇ってから夕日が落ちるまで、畑を耕し、種をまき、作物に水を与え、雑草を抜き、羊を放牧し飼いならしました。より多くの果物、穀物、肉が手に入るだろうと考えたのです。

ここまでの話は現代の「賃貸派」「持ち家派」に通ずるものがあります。

例えば、震災・災害が起きた際に持ち家の方の場合、土地への愛着もあると思いますが、移住できないのが現実です。

農業を営んでいる型であれば、「家」「職」のどちらも失うことになります。

賃貸者の場合は、有事の際に失うものは「職」だけです。職業がどの場所でも成り立つのであれば、「家」「職」を失わず同様の生活が送れます。

賃貸はは遊牧民に近い生活を送り、持ち家派は、農業革命後の生活に近いといえます。


・遊牧民派 = 賃貸派

・農耕民族派 = 持ち家派


 農業革命によって起きた人々の生活の変化

四足歩行から二足歩行に変化し、人間は様々な代償を支払ってきました。農業革命も例外ではありません。

食物・家畜側から考えると、水も肥料も毎日一定の時間に一定の量をもらえますので、雑草種であった小麦は極楽な生活になったとも考えらえれます。

人間は定住地を構えて一日中炎天下の中、食物や家畜の世話をしています。身体が蝕まれて行くことを考えもせず、「時間」という代償を支払うことで、豊富な食物を得られるようになっていきました。


人間の身体は、農作業のために進化していない。

「石を取り除いたり、水桶を運んだりするのではなく、リンゴの木に登ったり、ガゼルを追いかけたりするように適応していたのだ。

人類の脊椎や膝、首、土踏まずにそのつけが回された。

古代の骨格を調べると、農耕への移行のせいで、椎間板ヘルニアや関節炎、ヘルニアといった、実に多くの疾患がもたらされたことがわかる」


ユヴァル・ノア・ハラリ氏の名言です。


カラダラボでも農業に携わる方をメンテナンスする機会があります。他の職種と比べると、圧倒的に腰痛の悩みを抱えている方が多いのです。

ホワイトアスパラの収穫を体験したことがあります。1本ずつ収穫するため、毎回中腰になる必要があります。身体の構造上、中腰は腰部・臀部の筋肉を硬化させるため、ギックリ腰の危険性が想像以上に高まるのです。

人間が直立歩行をはじめたのが250万年前で、農業革命が1万2000年前に起きたといわれています。約249万年前の間、木を登ったり、動物を追い回したり、狩猟採取民としていきてきました。身体の構造や身体の使い方も農業に適応していなかったのです。


腰痛を悪化させる農作業

直立歩行への進化により、思い脳を支えるため、腰痛を発症しました。

農業革命で農耕民族に変化してから、椎間板ヘルニアが発症しました。農作業により、腰痛の症状が明らかに悪化しているのです。


・四足歩行から二足歩行 = 腰痛

・狩猟採集民族から農耕民族 = 椎間板ヘルニア


腰痛であれば、股関節・ハムストリング・脊柱起立筋の柔軟性を向上させれば、容易に改善ができます。日常生活にも大きな支障をきたすことはないです。

椎間板ヘルニアは通常の腰痛の改善方法に加え、左右の仙腸関節のバランスや、半腱様筋・膜様筋へのアプローチが必要です。より高度な施術テクニックが求められます。外科的な処置が必要な場合もあり、幹部にブロック注射を打ち、炎症を止める方法や、最悪の場合は手術を必要とする場合もあります。運動量の少ないデスクワークでさえ、仕事を継続していくことが困難です。

狩猟採取民族から農耕民族になったことで支払った代償は、非常に大きなものであったと考えられます。椎間板ヘルニアは今でも多くの人を苦しめている症状です。

狩猟採取民族が木を登り、ガゼルを追い回していたときの身体の使い方を獲得できれば、椎間板ヘルニアは発症しません。

1万2000年より前の時代は、四足歩行の身体の使いかたが残っていいたのです。


我々が目指すべき身体作りは、四足歩行の身体の使い方を、二足歩行で体現することです。そのとき、更なる進化が約束されているでしょう。


--- 末文 ---


今日は人間の進化と腰痛について。


【 三大革命で発生した症状 】

①二足歩行への進化(認知革命の助長) → 腰痛

②農業革命 → 椎間板ヘルニア

③科学革命 → 頸椎の脊柱管狭窄症


ここから考えられるのは、農業革命により腰痛が重度化したということ。

そして令和に入り、農業機具の自動操縦の進化により、農業における椎間板ヘルニアがなくなると予想できること。

畑を耕す股関節の屈曲と伸展を繰り返す農業の動作は、ヒトが持つ高度なカラダの使い方の第一段階に過ぎません。

その繰り返しは「ただの腰痛」で済んでいた症状が、「椎間板ヘルニア」と重度な腰痛になりました。

その中でも股関節の可動域が鍵をにぎり、本来持つ可動域を適切に保てないのが一因になります。




カラダを125°右にねじる場合、背骨とか関節の役割は下記の通り。

・胸椎 30°

・腰椎 5°

・股関節 90°



しかし、股関節の可動域が狭い状態でカラダをねじると、ねじりに弱い腰椎に過度な負担がかかります。

股関節が半分の60°しかない選手は、指導の現場ではたくさんおり、本来「5°」しかねじれない腰痛いに対し、30°のねじれを要求する場面も少なくないのです。

その結果、「椎間板ヘルニア」や「腰椎分離症」になるリスクが高くなるのです。

先ずは、「股関節の柔軟性獲得」と「四足歩行による高度なカラダの使い方」を確保することが求められるのです。


そして、もう一つ。

科学革命が起きている現代は、スマホやPCの一般化で、脊柱管狭窄症を患う方が増えています。

科学革命により農業革命で発生した椎間板ヘルニアは克服できる未来がすぐそこにやってきてます。

次はもう少し上の部位である、頚椎の重度な症状を、何百年後に克服できるのだろうか。

農業も変化し、今では自動運転で器具を動かせる時代に突入しました。

農業革命から科学革命へと移行している今、農業はようやく進化し始めています。

人間はさらなる健康を獲得していると考えても良いでしょう。


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トップレベルのコンディショニングエキスパートが集うサロン<カラダラボ>の代表。 自身のコンディショニング技術の集大成とも言える、「ゼロ・グラヴィティ理論」で 世の中の間違ったトレーニング方法やカラダづくりを、正そうとしている。

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カラダラボ代表の石川貴之の独自コンディショニング理論が待望の書籍化!

「カラダラボの技術は世界を変えるに違いない」

米ハーバード大学主催のコンテストで”最もユニークなスタートアップ”に選ばれるなど、いま世界で大注目の米国シリコンバレー発医療系スタートアップ【Toi Labs, Inc.】 の創業者であるヴィクラム カシャプ氏も太鼓判を押し、まえがきを寄せる。