「脱・フルスイン」宣言 中田翔選手の "しなり" を生むスイングとは!?
おはようございます。
明治大学のリバティタワーをトレーニングの負荷に変え、とうとう『脱・ウエイトトレーニング』と逆走した石川です。(※写真の表現力あげます...汗)
さて、
今日は「脱・◯◯」について書き下ろします。
何の「〇〇」かは直ぐにわかります!(※少し前置きください^^)
みなさんもご存知の通り、ボクは世の中にあり触れるエクササイズやトレーニング方法が、単純な動作を繰り返すウエイトトレーニング中心の現代に対し、疑問を投げかけてます。人間の進化の過程から考えると、「うーん、違和感があるなー」と思い、「脱・ウエイトトレーニング」押しです。
必要以上に負荷の高いオモリを持ちながら、"屈曲↔︎伸展" の単純な動作を繰り返すことは、脳を含めた中枢神経系の発達により、「複雑な動作」と「高度なコミュニケーション能力」を獲得した我々に、「マッチしないのでは?」と思うところです。
特に、
スポーツ選手は複雑性の高い動作を繰り返すため、トレーニングで得た「単純動作」と、実際の競技で行う「複雑な動作」の擦り合わせができず、最大のパフォーマンスを発揮することができません。
つまり、
トレーニングで単純動作を繰り返すことは、本来の目的を見失い、トレーニングのためのトレーニングになり、競技力向上のためのトレーニングとして、つなげることができないのです。
▶︎マッチしない相反する動作
●ウエイトトレーニング = 単純な動作
●スポーツ = 複雑な動作
※動作トレーニング入門書
「脱・フルスイング」で飛躍の年になる『NAKATA』!
『NAKATA』といっても、"オリラジのあっちゃん" (※歴史物のYouTubeはよく見てます)ではなく、北海道日本ハムファイターズの "中田翔選手" 脱フルスイングについてです。
先ずはこちらの記事を。
きのう、旧知の中である道内の学校の先生から
「ご無沙汰しております。
北海道新聞の中田のコメントを見て、
石川さんを思い出しました。
中田よ!ようやくわかったのか?って(笑)」
と、記事とともに熱いメッセージをいただきました。
思い出してくれて、嬉しい限りです。
この記事には高々に「脱フルスイング」と題され、スイングの軌道修正の奇跡が書かれてます。
修正の before & after は下記の通り。
▶︎before
●今まではのけぞるくらいバカみたいに降っていた
●力任せに飛ばそうと、体重も増やし、昨季は自己最高の110kgでキャンプ・イン
●逆にスイングスピードが衰え、バットを50g落とす
●打つときの衝撃も大きく、右手親指付近を痛め離脱
▶︎after
●フルスイングをやめ、バットをもとに戻す
●「軽く降った方が飛ぶ」っと、今までにない感触を得た
●結果、バットのヘッドが走り、棒でたたくより、しなったムチで「パチーン」とたたく感じ
●大振りせず、謙虚に捉えられた
報道の上で知る限りですが、中田選手は重たいものを持ち、筋肉をつけて、カラダを大きくするトレーニングを印象があります。(※実は動的トレーニングもやっているのかもしれず、完全に憶測)元阪神タイガース監督の金本知憲さんと、自主トレしている姿をTV で見たヒトも少なくないはず。そして、兄貴分のダルビッシュ選手の教えも、あったことでしょう。
その背景があるなか、「中田よ!ようやくわかったのか?」というメッセージは、的を得ていて、本当に面白いです^^
バッテイングでボールに力を加えるのは一瞬で、「力感」が必要な場面はインパクトの瞬間だけです。
何も、重いものを持つことだけが、筋肉量を向上させるわけではない. 安定しないポジションでスタビライズさせ、振動で背中の細かい筋肉に刺激を入れる方法もある. 胸椎・横隔膜で四肢をコントロールする感覚になる.
— 石川貴之@「ゼロ・グラ理論」著者 (@labo_karada) December 15, 2019
▶︎3つの効果が期待
☑︎インパクトの力感
☑︎空中での背回り
☑︎空中での安定感 pic.twitter.com/kh21GKJ4Fs
※不安定な動作トレーニングは、チカラが入ると可動域は上がらない
筋肉の特性は収縮することにあり、無駄にチカラを入れると、関節が円滑に動かせず、背骨の回転スピードも遅く、結果スイングスピードも落ちてしまいます。
それを無理矢理、力で飛ばそうとするので、衝撃が大きくなり故障が増えるのはよく理解できるでしょう。
これでは、中田選手が脱フルスイングを表現する、「ムチの動作」とかけ離れてますよね。
ムチを振り上げるときも、振り下げるときも、「力感」がある状態ではムチの "しなり" を生まず、インパクトで「パチン!」とはなりません。
子供のときに罰ゲームでおこなう、"しっぺ" も同様です。
例えば、水泳で水を「キャッチ」する動作も、『身体を締める』感覚が「力感」であって、「グッ」と力をいれって自分のカラダに水を引き寄せては、絶対に前に進みません。
一瞬だけ、『身体を締める』前後にチカラが入っていては、ムチの "しなり" をカラダが生まず、推進力は生まれません。
なので、
ビート板で全力でキックする練習は、不思議に思ってます。
ビート板を持つことは、上半身の動きをロックさせため、カラダにチカラが入りやすくなる。その結果、余計に足にチカラが入り、普段の泳ぎに必要なキックとは乖離することになるのです。
それだけでなく、体幹部が始動ではなく、下半身が始動になり、水泳の利点である四足歩行の動作獲得を成すことができません。
ワンポイントアドヴァイスとしては、生徒にビート板練習をおこなうとき、人差し指と親指はビート板を握らせないでください。
これだけで、上半身のチカラが抜けてきます。
野球に話を戻すと、PL時代と西武ライオンズ時代の清原和博さんのバッティングと、巨人時代のバッテイングでは大きく違い、前者が「脱・フルスイング」で、後者が「フルスイング」です。
プロ野球史上、唯一三冠王を3度獲得した落合博満さんも「脱・フルスイング」に見えます。
イチロー選手もそれにあたるでしょう。
つまるところ、
スポーツにおけるインパクトの前後の動作は、
いかに「力感」がなく「脱力状態」をつくれるかが、カラダに "しなり" を生むのです。
まさに「脱・ウエイトトレーニング」ならぬ、「脱・フルスイング」ですね。
今年の『NAKATA』には、期待がかかります。
シーズンの終わりには、みなさんで検証しましょう。
それではまた更新しまーす。
みなさん良い一日を。
※お茶の水のスターバックスより
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