脳は正しい動きも、間違った動きも覚えてしまう困った器官

1.最短で身体作りを行う7つの鍵、3つ目は対角螺旋運動


最短で身体作りを行う7つの鍵の1つ目と2つ目鍵を開けました。


3回目の訪問となり、第3の鍵を開くため東海道新幹線に乗車し

講習のイメージトレーニング。


柔軟性と姿勢のトレーニングを行い、現状でどう変化したか。


前回の背骨作りストレッチングを継続することで、

高い姿勢を保ち首・肩・腰に対し頭部の重みの負担を減らすことができる。


事前の聞き取りでは、下記の声が聞こえてきている。


 ・シンスプリントの痛みの軽減


 ・動きが軽くなった


 ・目線位置が上がった


姿勢を高く保つことにより、背骨の中の胸椎(T1~T12)の回転動作が円滑になり、

動くスピードが上がった結果、動きが軽くなってきている。


さて第3の鍵を開き、更に身体を軽くし、スピードを上げられるように、

皆で一日頑張っていきます。


テーマは『対角線螺旋的運動』です。


柔らかくしなやか身体を獲得し、姿勢を高く保つ身体を獲得し、

肩甲骨と股関節の対角線運動を組み込んでいきます。


2.PNFの考え方で脳と四肢の潜在能力を引き出す


では講義を始めます。


「皆さん、今日は対角螺旋的運動について学んでいきましょう。


PNFという言葉は聞いたことありますか?」


先ず、学生は聞いたことがないでしょう。


 Proprioceptive  ~ 固有受容性感覚器


 Neuromuscular  ~ 神経筋


 Facilitaition  ~ 促通法


「これはアメリカで開発されたリハビリ方法で、身体に備わる反射を促通させ、

脳と脊柱の中枢神経と四肢の末梢神経のつながりを良くする手法です。


まだ皆さんの中に眠っている、潜在能力を引き出すための考え方です。


例えば、指先で熱湯を触ろうとした際に、熱くて指を熱湯から離します。


その時に、指先から脳に熱いと知らせます。


その後、脳から指先を話しなさいと指令を送ります。


その結果、指先を熱湯から離すのです。


もし、指先から脳に伝達が遅れたり、

脳から指先に伝達が遅れてしまうとどうなると思いますか?」


口をそろえて「火傷します」と答える。


「その通りです。


指先を熱湯から離すために、指先から脳への指令のスピードと、

脳から指先への指令のスピード、つまり熱い冷たいなどの情報の

inputとoutputのスピードを促進させます。


例えば野球の打者を想像してみてください。


ボールが曲がり変化球が来た場合、どう変化したという情報を脳にinputします。


そして、その情報に応じて脳が身体に対し、

どう動くかをoutputしスイングを対応させます。


その情報伝達スピードが速い方が、様々な変化に身体が対応できるようになり、

結果としてヒットが打ちやすくなるのです。


時速160キロのボールを打ち返すわけですから、

0.001秒でも速く変化の情報が欲しいところです。


そもそも、このボールは速いと感じれることからスタートですね。」


※key word

 ・脳が指令を受け指令を出す

 ・情報伝達スピードが速いと、動くスピードも向上する


3.五感も脳に様々な情報を提供している大事な器官


「筋肉・靭帯・骨に情報を伝達するレセプターが備わっているのですが、

他にも脳に伝達する機関が人体に備わってます。


それは視力・聴力・味覚・嗅覚・触覚の五感です。


眼で見て、耳で聴いて、舌で美味しいか不味いか判断し、鼻で臭いをかぎ、

手足で物を触熱い冷たいなどを伝えます。


駅で電車がホームに来た際に、耳で電車の走る音を聞き、

眼で電車がホームに止まり、扉が開いたのを確認して乗車しますよね。


五感の中でも、特に運動は視力と聴力は重要です。


第六感を持ち合わせている人がいると言われますが、

人並み以上の情報の伝達能力があるでしょう。


固有受容器と五感で正しい情報を知らせることが、速く動くための極意なのです。」


 ・視覚を養うためには肝臓を元気に

 ・聴覚を養うためには心臓を元気に

 ・味覚を養うためには脾臓を元気に

 ・嗅覚を養うためには肺を元気に

 ・触覚を養うためには腎臓を元気に


アルコールの暴飲は肝臓疲労を引き起こします。


その結果、視覚からの情報伝達が促通していなく、身体の反応が鈍くなってまいます。


東洋医学の教えも大事にし、人体をフル活用して神経伝達を促進しなくてはなりません。


※key word

 ・視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚も脳に情報を伝えている


4.脳の正しいストレッチ&トレーニング方法


最短で身体作りを行う7つの鍵では各章ごとに、

様々なストレッチ&トレーニング方法をご紹介しております。


ここの見出しでは、ストレッチ&トレーニングを行う上で、

1つ大事なポイントをご紹介いたします。


下記のフローを見てください。


 ①新しい動きを覚える

 ②最初は意識しながら動く

 ③脳がその動きが理解できずストレスが蓄積する

 ④反復運動により脳がその動きを覚え始める

 ⑤脳が動きを習得し、意識せずオートマチックに動けるようになりストレスフリーに


これはストレッチ&トレーニングを行っていただく上で、

皆さんに気を付けていただきたいことです。


脳の特性として、脳は間違えた動きも覚えてしまいます。


したがって、先ずは正しい動作を確実に覚えていただきたい。


そして、動きを正す自動修正能力は備わってないため、

間違った動きを覚えると、永遠に間違った動きをしてしまいます。


その結果目的としている動きが習得できず、

肉体的にも辛く無意味なトレーニング時間を過ごしてしまいます。


そのため最初は正しい動きを意識しながら動くことが必要。


しかし、意識して動くと正しい動きを習得してもスピードが上がりません。


考えながら運動していても、スムーズに動けなく、

無心で集中している時は運動も仕事もスピードが上がります。


正しい動きを無意識に動けるまで反復すると、新しい動きを習得し、

情報の伝達スピードが促進し、その結果運動パフォーマンスが向上する。


したがって、正しい動きを覚え、何度も反復して動いていただく事が、

スピードアップの最短経路となるのです。


※key word

 ・ストレッチを行う上で、意識するべき順番

 ・脳は間違った動きも覚え、自動修正能力はない

 ・正しい動きを覚え、何度も反復すべし


次号では、更に第3の鍵を紐解いていきます。


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#野球 #バッティング #脳科学 #潜在能力

”スゴイ先生” 石川貴之 オフィシャルサイト

トップレベルのコンディショニングエキスパートが集うサロン<カラダラボ>の代表。 自身のコンディショニング技術の集大成とも言える、「ゼロ・グラヴィティ理論」で 世の中の間違ったトレーニング方法やカラダづくりを、正そうとしている。

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