最短で身体作りを行う7つの鍵の、4つ目は筋肉の連鎖運動
1.筋肉と筋肉の連鎖を脳に伝え、更なる「しなやか」な身体を
最短で身体作りを行う7つの鍵の4つ目の鍵を開いていきましょう。
さて4回目の訪問となります。
前回の対角螺旋運動のトレーニングにより、
少しづつ動きが「しなやか」になってきたようです。
今まで屈曲・伸展を繰り返す、折り畳み携帯のように運動していたのが、
対角螺旋運動に変化してきたと聞いている。
これも柔軟性を上げ、高い姿勢の準備をしてきたことによる相乗効果です。
やはり正しい順序を経ることは大事だと痛感します。
成長スピードが全く異なってきます。
さて次は対角螺旋の中で、筋肉と筋肉のつながりを脳に伝達し、
更にoutputが速くなるよう仕向けていきます。
神経回路がつながる準備は前回で終わりました。
今回はより複雑な動作を脳が獲得すべく、ストレッチを行います。
2.筋肉は伸びて縮むの?それとも縮んで伸びるの?
その前に筋肉の特性を考えてみましょう。
全身の筋肉はバランスよくついている。
例えば上腕二頭筋が収縮しているときには、上腕三頭筋は伸長している。
上腕三頭筋が収縮しているときには、上腕二頭筋が伸張している。
このように、バランスを取りながら複雑な運動をこなしています。
では、質問です。
①筋肉は伸びて縮みますか?
②それとも縮んで伸びますか?
25人に質問すると①と答えたのが12人で②と答えたが13人。
大体半数ずつくらいですね。
筋肉は伸長し収縮するのです。
輪ゴムをイメージしてください。
輪ゴムを伸ばして伸ばしてゴムを離した瞬間に縮んでいきますよね。
筋肉も同様で、伸ばした筋肉がちぎれないように、収縮に向かう。
ボールを投げる際に、上腕三頭筋と大胸筋を伸長させ収縮する。
それらが収縮した際に上腕二頭筋が伸張し投げた後に収縮する。
この伸長から収縮に向かう前後に脱力・リラックス感がなければ、
脳が上腕三頭筋や大胸筋が伸張しているのを感じず、
収縮への反応スピードが遅くなってしまうのです。
①脱力・リラックス感
②伸長
③収縮
④脱力・リラックス感
よくスポーツの指導者が「力を抜け」や「リラックスしろ」と声をかけますよね。
それは脳が、各種筋肉が伸張しているのを感じさせるための声がけなのです。
動作の中で力感が必要なポイントは、ほんの一瞬なのです。
投げ込みを何百球とさせることで疲労し、
無駄な力が入らなくなった時にボールにキレが生まれます。
これは前後に脱力・リラックス感が生まれ、上手に筋肉の伸長を感じる状態にあるのです。
3.バレーボールのスパイク動作で、脱力・リラックス感をイメージすると
当たり前ですが、バレーボールはスパイクを打ちます。
例えばスイングの始動がS(start)で動作の終わりが(Goal)の時に、
手にボールが当たる瞬間をミートポイントとしましょう。
スイング前後のリラックス感を意識させ、
力感(ミートポイント)を意識させないで打たせると下記のような感覚が生まれます。
・ジャンプしやすい
・打点が高くなる
・スイングスピードが速い
・姿勢が高くなる
・肘が上がる
・ミートがしやすい
・踏み込みがしやすい
・キレが生まれるけどパワーがない
逆にリラックス感を意識させず、とにかく力感(ミートポイント)を意識させ
打たせると下記のような感覚があります。
・ネットにかかりやすい
・ミートしにくい
・アウトボールが増える
・無駄な力が入る
・強いボールが打てる
双方に良い面と悪い面はあります。
決定的に悪いのは、ネットにかかることとアウトボールは失点に直接結びつきます。
いかに力感を出すポイントを短く強くし、
それ以外は脱力・リラックスしている状態を作れるかが、
高さを出しながら強いボールを打つためのポイントになるのです。
これは「走る」という運動も同じです。
常に全身に力が入っている状態では、脳が筋肉の伸長を感じないため、
伸びて縮むという筋肉の特性を活かしきれず運動している。
その結果、反応スピードが上がらず、速く走るという目的を達成することはできない。
無駄な力をできるだけ入れずに、筋肉の特性を活かしたランニング方法をお薦めします。
しかし、運動の最中に筋肉の伸びを感じながら行うことは難しいし、
勝負の世界になると他にも沢山考えなくてはならないことがある。
したがってストレッチで脳に筋肉の伸長を伝えておき、
実際の運動している場面では、無駄に力が入っていない程度で動かすのがベストでしょう。
実験したバレーボールのチームでは、
ストレッチにより脱力・リラックス感と力感のバランスが取れてきたようです。
4.筋肉の連鎖トレーニングで身体の負担を減らす
この伸長と収縮が全身いたるところで行われ、複雑な運動を皆さんは行っております。
その複雑な運動を行っているときに、筋肉のつながりがあり、
チェーンのように連鎖して動いています。
例えば、ボールを投げる際に上腕二頭筋と上腕三頭筋の伸長と収縮だけで行うのと、
全身の筋肉の伸長と収縮を使うのはどっちが良いかわかりますよね。
※ボール&ソケットの運動要素
①屈曲・伸展
②内転・外転
③対角線運動
④内旋・外旋(螺旋運動)
このボール&ソケットの運動要素の中で様々な筋肉が連鎖して動いている。
これは前回のblogでお伝えした通りです。
⇒http://ameblo.jp/hatudai-global/entry-12312699007.html
今度はその連鎖を脳に教えてあげて、
実際の運動の場面で使えるようにしなくてはなりません。
下記の動画をご覧ください。
足を上げる時に連鎖する筋肉
~腸腰筋群・薄筋・内転筋群・外閉鎖筋(回旋筋)・恥骨筋・縫工筋
足を下げる時に連鎖する筋肉
~ハムストリング・中殿筋・小殿筋・腓骨筋・脊柱起立筋群
このように、対角螺旋運動は様々な筋肉が連動し動いてます。
これが直線になればなるほど、筋肉が連動することを必要としなくなります。
例えばスクワットは股関節と膝関節の屈曲・伸展を繰り返します。
主要な箇所は、大殿筋・ハムストリング・大腿四頭筋・前脛骨筋・下腿三頭筋でしょう。
明らかに直線運動と対角螺旋運動では筋肉の連動性が違うことがわかりますよね。
しかし、実際の運動の場面では様々な筋肉が連動して動いていることは周知のとおり。
対角螺旋運動の中で筋肉の連動性を高め、
より複雑な運動に対して脳が反応できる準備をしなくてはならないのです。
また、同じ運動でも各種筋肉を使っていった方が、身体への負荷は軽減します。
それだけ故障へのリスクも少なくなってくるのです。
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