ゼロヨガ⑥ - 動的ストレッチ編 -

"ヨガ" の名称が確率された「ウパニシャッド」

ヨガの起源は世界四大文明の中でも謎が深いとされている、インダス文明にあると言われている。

その文明の発展の中で、何らかの力を習得するためにシステム開発がされた物が変換され、ヨガとなったと言われている。

そして、ヨガという言葉が確率されたのが、「ウパニシャッド」という古典に記されている。

人間の五感である視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚の知覚器官と、思考をつなげることがヨガであると記載されていたという。

そのつなぎ役がチャクラであり、身体でいうと背骨にあたる。

「ウパニシャッド」の古典では馬車に例えられ、馬と車をつなぐ手綱が重要な役割を果たし、ヨガの名称はこの例えからと伝えられている。

ヨガという由来からも、中枢神経系と四肢を連動させる、ゼロ・グラヴィティ理論と共通するのである。


☑︎馬車 = "手綱" が馬と車を一体化

☑︎ヨガ = チャクラを活性化させる "ヨガ" が、脳と五感を一体化

☑︎ゼロ・グラヴィティ理論 =  背骨である "中枢神経系" が、脳と四肢を連動




ハタヨガの発達がヨガの順序を示す

ヨガへのイメージは、静止状態でポーズをとり、呼吸法や瞑想法を取り入れた、静的なものがイメージにあった。

本来、静的な姿勢をとるポーズはヨガの最終段階の、瞑想を深めるための一つである。

つまり、ヨガは動きのあるものから始まり、極めていくと静止状態に入り瞑想する。

"動的" な動作から始まり、"静的" な動作に終わる。

終了後には心身ともに健康になり、思考と感覚器の一体化が計られるのである。

16〜17世紀ごろ「ハタヨーガプラディピカー」という書物に84種類の動きのあるポーズが収められ、現在最も盛んに行われているハタヨガのベースになっている。

ハタヨガは、ポーズ・呼吸法・瞑想で構成され、4つのステップで実践するものと伝えられ、ダイナミックな動きに集中することで、意識と体が一体化し、自分自身の中を見つめやすいといわれるのだ。


▷ハタヨガの4ステップ

① アーサナ(動的なポーズ)

② 呼吸法

③ ムドラーと呼ばれる背骨の中を通るきの流れを目覚めさせるテクニック

④ サマーディ(悟り)


初心者はヨガへのイメージを、ポーズをとり静止状態で呼吸を行い、瞑想をするものだと考える。

当の私もその一人だ。

しかし、こうして書物を見て正しく理解していくと、"動きのあるポーズ" から始まり "動きのないポーズ" へ移行する。

 つまり "静的"な運動ではなく、より "動的" な運動からスタートするのがベースにあるのだ。


ストレッチの効果からヨガの種目選択の必要性

運動の前後には必ずストレッチが行われる。

ストレッチは大きく分けて2種類に分けられ、動的なものをバリスティックストレッチといい、静的なものをスタティックストレッチという。

前者は動きが入るため、心拍数を上げると共に、脳に対し「こういう動きをしますから準備しましょうね」と事前に伝える役割を果たす。

したがって、よりその競技の特性に近い動きを可動域の大きいところで行われ、反応の速度を高めていくのだ。

静的なスタティックストレッチは、呼吸を交え筋肉を伸ばし、運動で疲労した筋肉や内臓の疲れを、除去する効果がある。

関節の可動域を広げる役割を担うため、運動前には行われないことが多い。

静的ストレッチを運動前に行ってしまうと、筋肉が伸びきったゴムのようになり、筋収縮スピードが上がらない。

伸張反射が行われず、運動パフォーマンスを飛躍的に下げてしまうのだ。

目安は1分と考えている。

運動前にこれ以上、同じ姿勢で伸ばし続けると、身体が重く、いつもの感覚と大きく違いがでて、「今日はいつもより調子が悪いな」と感じることもある。

これは身体全体の調子より、ウォーミングアップの手法の間違いも考えられる。

トレーニングやウォーミングアップ、クールダウンでヨガを取り入れている方は、 "動的なヨガ" と "静的なヨガ" の使い分けはストレッチと同様に考えた方が良い。

運動前にはダイナミックで運動的なものを選択し、運動後は「安定して快適であること」を目的とし、リラックス状態で呼吸や自分の体に意識を集中し、瞑想しながら、筋肉を伸ばす種目を選択する必要がある。

比較的 "静的" のイメージが強いヨガは、特に注意する必要がある。


ヨガの進化はゼロヨガ

ハタヨガも運動前後に行うストレッチも、"動的" な動きから "静的" な動きに変化していく。

一般の方がヨガを行う一番ベーシックな場所は、1時間前後のスタジオレッスンであろう。

その中で、どのような順序で身体を作っているのか興味がある。

最終的には脳と五感を一体化することが目的のため、動的な運動から入り、呼吸を整え、背骨の状態を正常化し、最も静的な状態で最大の目的を達成させる。

このような順序で行われるのが、一般的にハタヨガの目的を達成させられる順序であろう。

それに一歩踏み込んで考える。

地球と一体化を目指す限り、グラヴィティ(重力)に対してどう運動するかは考慮する必要がある。

サマーディ(悟り)を行う準備段階に置いて、動的運動で抗重力筋に対し、速筋と遅筋の筋肉がバランスがとれ、それぞれが連鎖して動き、最もグラヴィティ(重力)を受けにくい身体が軽い状態を作る。

重力が存在する限り、その要素を的確に行うことができれば、より自然と地球との一体化が可能になるのは当然である。

いくら心的な要素が地球と一体化していても、肉体的な要素が地球と一体化していなければ、真の意味で目的を達成されたとはいえない。

それは最大の目的である、思考と五感の一体化は成されていない。

ゼロ・グラヴィティ理論で掲げた"7つ"の新法則をヨガに取り入れることで、肉体的な部分からも真の意味で地球と一体化でき、ヨガは新たな進化をとげるであろう。


▷地球と一体化を図る"7つ"の新法則

①柔軟性

・しなやかで弾力性のある筋肉

・柔軟性獲得で故障が減る

・輪ゴムのように伸び縮みする身体

②正しい姿勢

・足の裏のどこに重心を置くかで、疲労度が変化

・立ち姿勢と座り姿勢の正しいポイント

③PNF的対角螺旋運動

・PNFの解説(D2とD1ライン)

・神経伝達を促進させるにはラインで動くことが必要

・正中線の理解

④筋連鎖運動

・速筋群と遅筋群のバランス

・抗重力筋作用

・速筋群の筋肉を連鎖

⑤正しい重心移動

・小指球、内転筋、股関節の回旋運動

・小指球に乗ることで背骨が回旋しやすくなる

・頸椎、胸椎、腰椎、股関節の可動域の解説

⑥胸椎と肩甲骨の連動性

・お腹からではなく、背骨から回転する

・背骨と四肢の関係性を知る

⑦四足歩行

・背中の捻り返しが体幹部を強化

・切り返し動作が円滑になる

・危険回避能力が身に付く


7つの新法則を実践することで、二足歩行の人間が四足歩行の身体の使い方を獲得できる。

スポーツに限らず疲れにくく、そして疲れてもすぐに回復する身体を手に入れるためには、地球の重力に対しバランスの取れた筋肉が必要です。

グラヴィティ(重力)に対し、どう生きていくかは地球で生活する上で永遠の課題である。

それは一般的な運動もヨガも同様である。



新刊ゼロ・グラヴィティ理論もよろしくお願いいたします^^

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”スゴイ先生” 石川貴之 オフィシャルサイト

トップレベルのコンディショニングエキスパートが集うサロン<カラダラボ>の代表。 自身のコンディショニング技術の集大成とも言える、「ゼロ・グラヴィティ理論」で 世の中の間違ったトレーニング方法やカラダづくりを、正そうとしている。

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米ハーバード大学主催のコンテストで”最もユニークなスタートアップ”に選ばれるなど、いま世界で大注目の米国シリコンバレー発医療系スタートアップ【Toi Labs, Inc.】 の創業者であるヴィクラム カシャプ氏も太鼓判を押し、まえがきを寄せる。